【船場の銘店 FILE Vol.6】老舗ならではの技が生きる「れすとらん源ちゃん」
2021/10/15
【船場の銘店FILE】
時を超えて愛される銘店を紹介する「船場の銘店 FILE」
商売の町ならではの人情味あふれる話がそこかしこに。
Vol.6
れすとらん源ちゃん
Lunch time 11:30~14:00(LO13:30)
老舗ならではの技が生きる歴史ある洋食店で味わうステーキ重
柔らかくジューシーに仕上げたビーフステーキ重¥1,980。2週間寝かせた特製ダレが肉に絡み、香りや味をさらにきわ立たせる。お好みで山椒をかけていただく
住吉の洋食の老舗を昨年正式に受け継いだ
シックで落ち着いた雰囲気と、常に初心を忘れずに作り続ける料理の数々が評判で、接待やハレの日に も使われることが多い洋食店「れすとらん源ちゃん」。20年2月に同地で23年営業を続けた「Restaurant SANGEN」を閉店し、店名を変えて新たな一歩を踏み出した経緯には、深い歴史と店主・子田貴之さんの思いが詰まっていた。「れすとらん源ちゃん」のルーツは、住吉区で80年以上の歴史を誇る洋食店「源ちゃん」。子田さんはその3代目として「Restaurant SANGEN」を1997年にオープンした。「父、母が引退を考える歳になり、南船場の店を閉めて住吉の店をそのまま継ごうかと思いましたが、老朽化とこちらのお客様に来てもらいにくいということを考えて、南船場で店を正式に継ぐことにしました」住吉の店はすでに取り壊されてしまったが、使っていたランプやテーブルなどを持ってくることで、ノスタルジーはしっかりと継承されている。
歴史と新しさを融合させ100周年を目指して邁進
ハンバーグやビーフステーキ重は子田さんオリジナルのレシピだが、デミグラスソースなどは親の味を守っているという。「父たちが培ってきた80余年の歴史と、私が創造した味を融合させています」と子田さん。訪れる人に上等な食事を楽しんでもらう空間を目指しつつも、ランチは¥1,320からという価格設定で、肩肘張らずに利用できる間口の広さも愛される理由の一つだ。子田さんの当面の目標は、「コロナ禍なのであまりアグレッシブなことはできませんが、あと15年で『源ちゃん』が100周年を迎えます。そこを目指してみんなで健康にやっていきたいですね」。落ち着いた空間を作るにはまずは自分たちからと、スタッフが精神的にも体力的にも余裕ができるような勤務形態に見直した。 2代に渡って多くの人に親しまれてきた「源ちゃん」は、場所を変えても昔ながらの味と心意気は変わらない。まずは100年を目指して、子田さんは今日もフライパンを振るう。
住之江でも愛されていたカツサンド¥3,300( ハーフ )。
サクッと嚙み切れる柔らかさに仕上げた黒毛和牛のヘレは、口当たりが楽しいパンとも相性抜群。数々の著名人からも愛されていて、食べてみるとこの価格にも納得だ
ゆったりと過ごせるように、席の間隔は広め。テーブル席やカウンター席のほか、半個室もある
店内中央には子田さんがセレクトしたワインセラーが
「洋食も炉端や大衆寿司のように気軽に食べてもらえれば。カツサンドなどはテイクアウトもできるので、気軽にお問い合わせくださいね」と店主の子田さん
【住所】大阪市中央区南船場 2-3-17 ヴェルデ南船場1F
【TEL】090-3352-3803
【時間】11:30〜14:00(LO13:30)、17:00〜21:30(LO20:30)
【休み】水曜、第2火曜
【席数】22席
【電子マネー】PayPayなど
【その他おすすめメニュー】自家製手ごねハンバーグ¥1,320、ぷりっぷりの海老フライ¥1,320など